盲ろう者・梅木久代 – 心の中に目がある

 更新日  2015/08/22

梅木好彦 久代

NHKスペシャル「見えず 聞こえずとも~夫婦ふたりの里山暮らし~」 2015.5.3

番組内容
京都・丹後半島の山あいにある小さな集落に梅木好彦さん(68)と妻の久代さん(65)は暮らしている。久代さんは、目が見えず、耳も聞こえない。ふたりは互いの手を握り、その動きから手話を読み取る“触手話”により心を通わせ合っている。二人が結婚したのは、共に50代の時。厳しくも豊かな自然に抱かれた暮らしの中には、小さな幸せが満ちあふれている。人間にとっての幸せとは何なのか?ふたりの暮らしを通して見つめる。

久代さんの趣味は裁縫です。若い頃、手に職をつけようと和裁士の資格を取得。以来、針仕事には自信を持つようになりました。今もその腕前を生かして、裁縫の頼まれごとを引き受けています。

久代さんは大阪・岸和田で表具屋を営む家庭の次女に生まれました。2歳で耳が聞こえなくなった娘(久代)に、父親は毎日日記を書かせて言葉を教えました。高校の先生の助言で、和裁の学校に進学し資格を取得。

22歳で最初の結婚をしました。しかし、30代の頃から人生の歯車が狂い始めます。結婚生活は長続きせず離婚。追い討ちをかけるように視力まで衰え始めました。周りの世界から一人取り残される恐怖。自殺も二度試みました。

久代
「見えない、音の無い、光の無い世界。それは、明るさが全然なったり、耳からの楽しみが全くない、真っ暗な世界です。そして、とても迷いが出てきます。生きていく方法が分からなくなる。暗い中を迷いながら歩いていくような感じです。」

そんな苦しみの中で、久代さんはその後の人生の道しるべとなる言葉と出会います。

久代
「40歳頃、眼科の先生に『目の病気というよりも、心の中に目があるから、心の持ち方が大事だ』と言われた。その時は、意味が分からなかったけど、今になるとそれがわかりました。嬉しい時は明るく見える。イライラしている時悲しい時は周りが暗くなってしまう。

久代さんが40代になって知ったのは触手話の存在でした。目と耳の両方に障害があっても他の誰かと会話ができる。久代さんは次第に本来の明るさを取り戻していきました。触手話ができる介助者をお願いしては、積極的に外に出かける毎日。

そんなある日、ボランティアを始めたばかりの好彦さんが現れたのです。好彦さんは久代さんについて「おちゃめな人で面白いという感じがあった」と話します。二人は何度か外出するうちに、交際するようになり、2年の交際を経て、2001年4月に結婚。好彦さん54歳、久代さん51歳。

山深い丹後の村で、久代さんも一緒に土と共に生きる生活が始まりました。

――これからの夫婦としての展望を聞かせてください。

久代
「人間いつ死ぬかわからないから将来のことはあまり考えないで、お互いに話したいことを話す時間を作って、二人三脚で歩んでいきたい。そういう時間をもっと作ることが必要かなと思います。聞いて、話し合う、ゆったりとした生活をしていきたいです。」

好彦
「私は昔、宮崎県でおじいさんとおばあさんと三人で暮らしていたんですけど、おじいさんは気の短い人で、おばあさんは気の強い人で、若い時はすごくケンカが多かったそうなんです。そんな二人が歳をとって、お互いに力の足りないところを助け合って暮らしている姿が、すごくいいなと思ったんですね。ですから、そういう助け合う夫婦になっていけたらいいなと思います。」

出典 NHK ハートネットTV
http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/2800/202178.html

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