高畑勲

高畑勲(たかはた いさお、1935年10月29日- )は、日本の映画監督、アニメーション演出家、プロデューサー、翻訳家。長編アニメ映画『やぶにらみの暴君』(『王と鳥』の原型)に感銘を受けて、アニメ業界入りを決意。東京大学卒業後に東映動画に入社する。

主なアニメ演出/監督作品
TV『アルプスの少女ハイジ』『母をたずねて三千里』『赤毛のアン』『じゃりン子チエ』
映画『太陽の王子 ホルスの大冒険』『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』『ホーホケキョ となりの山田くん』『かぐや姫の物語』


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勉強 学ぶ 疑問を持つ 知る おもしろい

・勉強って、おもしろいですよね。ぼくはまんべんなく周到にさまざまな分野のことを詳しく知っているほうではありませんが、「あるひとつのことを深く知ったら、他のものを見た場合にも、同じような奥深い様相があるはずだ」という想像力がはたらくようになることについては、実感しています。

・ひとつの分野のおもしろさを知っていれば、別の分野のおもしろそうなものを見つけるカンも身につく。

・「聞いておぼえる」とか「教えてもらえる」ということについては、地位がある人であるほど不利になるわけです。社長なんかになったら、誰も何も教えてくれない。むしろ、まったく無視されているぐらいの立場のほうが、自分の意欲と好奇心さえあれば、いろんなことが学べるんです。

・これは他の分野にも言えることだと思うけど、「どれだけ好奇心を持って、自分で勝手に課題を立てて疑問を持てるかどうか」ですよね。課題や疑問を持つ能力がなかったとしたら、当然、それに伴う問題解決もありえない。

・たとえば、「泣きじゃくる」とは、どういうことなのか。「ドギマギする」とは、どういう動きになるのか。そういう感情を具体的に表現するためには、人間の動きを分解して再構成する必要があります。それをひとつずつ学ぶということは、ぼくには、そのつど、とてもおもしろいことだったんですよ。

・どれもこれも大事そうに見えて、漫然と手を広げすぎるよりは、ひとつのことだけ集中して学ぶというほうが、ずっと、おもしろいものに近づくと思います。

・日本文化のおもしろさやすぐれた点を知ると、おそらく放っておいても日本を愛するようになるはずです。破壊されてゴミためのようになってしまった日本から脱出して、美しいヨーロッパをファンタジーのように味わいに旅行に出かける、などというのではなくて、ね。

癒し

・癒やし、という言葉が嫌いです。病気になる前の状態に回復するのを繰り返すだけで、その先には進まない。自分の快不快だけに関心があり、他者の存在が感じられない。

不平不満は時間の無駄

・与えられた仕事がつまらないとか、「教育してくれない」とか「自分の才能を生かしてくれない」などと、会社が自分のほうを向いてくれないことにただ不満をつのらせるだけではどうにもなりません。そんなヒマがあったら、その間に自分でおぼえられるものは、みんなおぼえようとすればいい。

日本は感情 フランスではどれだけ把握したか

・小泉首相が“感動した”と言っても、それは何も表現していないことと同じでしょう。にもかかわらず、その言葉が人々に訴えかけるのは、日本人は心が大好きな国民だからだと思うんです。日本人は、どうも感情だけが問題になるんですね。これがフランスだと違うんです。前に僕の作品をフランスの子供たちに観てもらって、感想を聞きましょうとなったらね、これが感想じゃないんです。皆、自分がどれだけこの映画を把握したかを語るんです。そこで、気がつきました。日本ではこういう場合、読書感想文という言葉がそれをよく表しているけれど、何を感じたか、感動したかを問うている。でも感動というのは、あっという間に雲散霧消してしまう感情を表現しているだけですよね。知的、理性的に何かを掴んだかどうかはあまり問われないんです。

若い人 挫折 不安

・「自己実現」なんていうことがよく言われていますし、若い人は勝手に、最初から自分がしかるべき役目を与えられてちゃんと働いている姿を思い描くのかもしれないんですけど、そうならなかったとき、ただ不安にかられたり、自分を生かす場所じゃないなどとあせったりするのはバカげていると思います。

・やっぱり、あんまり立派なことばかり考えていたり、完璧なものを目指そうとするからこそ、「それが実現できない」とわかったとたんに引いてしまうというか、若い人なら、一足飛びにこの世の中から隠遁してしまう、というようなことが起こるわけで、そういう挫折はつまらないと思うんです。

世の中 客観的に見る

・よくよく考えると、完璧なものってそうそうないよ、というか、もちろん自分も含めて言うのですが、「『世の中、ダメなことばかりなんだ』ということは、もうはじめから認めてかかったほうがいい」ということは、若い人には言いたいんです。

・外側からものを眺めていると、けっこう世の中、おもしろいことばかりなんです。それを自分にひきつけようとしすぎると、なんだかあんまりおもしろくなくなっちゃって、損をしてしまうのではないでしょうか。

・みんなが、他人のことも自分のことも、まずは客観的に突き放して見る立場を確保しないといけないんじゃないだろうか、ということは、ずっと考えているんです。そうでなければ「笑い」もありえないし。

仕事 仲間

高畑勲 名言・格言2

・自分で描かないという立場であれば、才能を持っている人を自分の色にねじふせて絵を描かせるのではなくて、「その人の絵の才能を発揮してもらう」という方向にもっていけるのではないでしょうか。いや、もっていくしかないんです。

高畑勲 名言・格言3

・ぼくはもともと、宮崎駿さんをはじめ、多くのアニメーション仲間とは、仕事ではない場面で話すことで仲良くなっていきました。読んだ本のことであれ、世の中のことであれ、さまざまなことを折に触れて話しあっているなかで、それぞれの人の考えというのは、ちゃんと伝わってきますから。

・ぼくは「おもしろいことができそうだ」というのが好きなんです。自分がいまいる会社をなんとかしたいとか、団結をしたいとかいうことよりは、「おもしろい作品を作りたい」という気持ちの方が先にきています。

思い出

・家族も、ことあるごとに、つまらんことで大騒動しますけれど、大騒動や失敗って、あとで思い出すと、たいていおもしろいことですよね。「待ち合わせをして、相手が来なくて腹を立ててしまい、ひどいことになってしまったけれど……」というような記憶だって、やっぱり、忘れられないもののはずです。

・「たのしみにしていた遠足の途中で雨が降ってしまったらつまらなくなる」かどうかですが、雨でたいへんな目に遭ったことの方が、かえって印象に残ってしまうほうが多いですよね。あとから客観的に見れば、「それも、よかったことではないですか?」ということです。

満足

・これはぼくが年をとったせいかもしれませんが、客観的に見れば、人間っていうのは、非常に単純なことで満足できるように思います。

 - 漫画家・アニメ関係

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